24 Jun 2025 Statement Chemicals & waste

各国が連携し、「化学物質、廃棄物および汚染に関する政府間科学・政策パネル」の新設を決定

(本記事は以下のUNEP公式プレスリリースの日本語訳です: UNEP公式サイトへのリンク

ウルグアイ・プンタ・デル・エステ、2025年6月20日 — 困難な地政学的情勢の中、人と地球を守るための大きな前進として、各国は6月20日、「化学物質、廃棄物および汚染防止に関する新たな政府間科学・政策パネル」の設立に合意しました。

このパネルは、化学物質や廃棄物の適正管理、汚染の予防に関する独立した政策関連の科学的助言を各国に提供するもので、これまで国際環境ガバナンスにおいて空白となっていた重要な領域を埋める役割を担います。設立に向けた議論は、2022年の国連環境総会(UNEA)の決議を受けて開始されました。

数年にわたる国連環境計画(UNEP)の主導による交渉を経て、新たに設立されたこのパネルは、地球規模の評価や知識のギャップの特定、科学的知見の政策転換、そして各国の意思決定能力の強化を担うことが期待されています。また、新たな脅威の兆候を察知する「ホライズン・スキャニング」や、早期対応の指針提供なども行います。

気候変動、生物多様性の喪失、汚染・廃棄物という「三重の地球環境危機 (triple planetary crisis)」が深刻化する中で、この新たなパネルは、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)および生物多様性および生態系サービスに関する政府間科学-政策プラットフォーム(IPBES)と並ぶ、地球環境を支える科学的三本柱の一つとなります。

UNEP事務局長インガー・アンダーセン氏は、「本日、私たちは歴史的な一歩を踏み出しました。このパネルは、科学と協力の力で、化学物質や廃棄物による悪影響を最小限に抑え、汚染を防止するためのものです。これは、世界的な廃棄物・汚染危機に対処し、すべての人のより健康で安全な未来を確保するための第一歩です」と述べました。

「困難な時代にあっても、環境分野の多国間主義が再び人々と地球のために成果を上げました。今後は、このパネルを速やかかつ効果的に運用し、各国を支援し、環境を守り、次世代を保護していくことが重要です。」

 

▶︎地球環境ガバナンスにおける重要なツール

化学物質は現代社会において日常的に使用されていますが、その一部は意図せぬ悪影響を及ぼし、地球規模の汚染や健康被害を引き起こしています。大気、水、土壌を汚染し、人間と環境の健康に深刻な影響を与えています。

都市ごみの年間発生量は、2023年の21億トンから2050年には38億トンに増加すると予測されています。2020年における世界の廃棄物管理の直接コストは、2,520億米ドルに達すると推定されました。大気汚染は年間約650万人の死亡と関連し、現代型の汚染による死亡率は過去20年間で66%増加しています。

この新たなパネルは、科学と政策のギャップを埋め、特に開発途上国の政府が状況に応じた効果的な行動を取れるよう、エビデンスとツールを提供します。

今回のプンタ・デル・エステでの交渉は、2024年の会合で未解決だった課題に取り組むために再招集された作業部会の成果に基づき、2025年6月19〜20日に開催された政府間会合にて、パネルの正式設立へとつながりました。

 

▶︎次のステップ

各国は、この新しいパネルの設立に合意し、UNEPがホスト機関となることを確認しました。次のステップとして、パネルの初回総会を準備し、作業計画や優先事項、パートナー連携などについて議論・決定する予定です。

 

編集者向け注記(NOTES TO EDITORS)

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